2023年以降、急速にAIが普及し、ライターの仕事はAIに取られるという声が増えています。
しかし、現役フリーランスライターの私から見ると、正直まだまだAIに仕事を取られる未来は見えません。
そこで本記事では、AIを使うメリットやデメリット、実際にAIライティングをした感想や将来性を現役ライターが徹底解説！
記事作成に使えるおすすめAIライティングツールや注意点まで紹介するので、AIを使ったライティングに興味がある方や仕事を取られないか心配な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
Webライターの仕事はAIに取られる？
最近よく耳にするのが「ライターの仕事って、AIに奪われるんじゃないの？」という声。確かに、AIライティングツールは進化していて、簡単な記事ならすぐに出力してくれます。
でも、実際にすべてがAIに置き換わるかというと、そんな単純な話ではありません。例えば、SEOの下調べや情報の整理など、一部の作業は確かにAIで時短できます。
しかし、記事の中身に必要な「人らしさ」や「リアルな声」は、AIにはまだ再現できません。
つまり、「仕事がなくなる」のではなく、「仕事のやり方が変わる」だけなんです。
実際、現役ライターの私もAIを使ってライティングをすることが多いですが、AIに仕事を取られると不安になることはありません。
むしろ、分析やアイデア出しをAIにお願いすることで、時短になって記事を書く効率が一気に上がりました。
確かに、個性のない普通の文章しか書けない人は、AIに仕事を取られてしまいます。しかし、AIの使い方を知ってオリジナリティのある記事を作れるのであれば、むしろAIを使って効率よく稼ぐことができます。
AIに限らず、将来ライターの仕事がなくなるんじゃないかと不安な方は、以下の記事も参考にしてみてください。
AIの急速な普及やリモートワークの人気によって、ライターの仕事はいずれなくなると言われることがあります。 実はこれ、何年も前からずっと言われているんです。私がライターを始めた5年前も、ライターはオワコンだのいつかなくなるだの言われてい[…]
AIにはできない！ライターならではの価値
AIにはないライターならではの価値は、主に次の4つです。
- 共感や感情を伝える力
- 経験や独自視点からオリジナリティのある文章を書く力
- 人間味のある自然な文章を書く力
- 取材やインタビュー記事を書く力
AIにライターの仕事が取られるのは、つまらない普通の文章しか書けない場合です。
まずは、AIにはできないライターの仕事を知り、ライターの価値を再確認しましょう。
共感や感情を伝える力
文章には、人の気持ちを動かす力があります。特に悩みや不安に寄り添う文章は、読者の心に届きます。
AIは事実を書くのは得意ですが、共感力の高い文章や感情のこもった文章は上手くありません。
AIが作った文章は、なんとなくわかってしまうんですよね。AIの作った文章は、実際に思っていることを書いたときの表現力には負けます。
より読者の感情や自分の気持ちに寄り添いながら書くことで、AIに負けない文章を作ることができます。
もちろん、AIに「共感や感情を込めた文章を作って」と指示することも可能です。私は実際にやったことがありますが、それでも納得いく文章にはなりませんでした。どこか不自然さが残ります。
経験や独自視点からオリジナリティのある文章を書く力
自分の失敗談や成功体験は、読み手にとってはかなり価値があります。そこから「自分も頑張ろう」と思えたり、共感できたり。
さらに、主張に説得力を持たせることもできるので、自身の経験や独自の視点を持っていれば、多くの人が納得する文章が書けるんです。
こうした「人間だけの視点」は、AIには出せません。AIの文章はどこか質素で、どこにでもありそうな印象です。
人間味のある自然な文章を書く力
「なんとなく読みやすいな」「親しみがあるな」と感じる文章は、言葉の選び方や間の取り方が影響しています。AIの文章はどこか整いすぎていて、読み手が疲れることも。
例えば、英語を翻訳した文章は、なんとなく翻訳感があってわかりますよね。AIの文章を見ても、同じような感覚になります。
AIっぽい独特の言い回しがあり、文法的には合っていてもやや不自然です。人間のライターが書くような自然な文章には、ほど遠いと感じています。
そのため、人が書く自然で読みやすい文章は、AIにはまだ書くことができません。
取材やインタビュー記事を書く力
人と人との会話から生まれる「リアルな言葉」は唯一無二です。その場の空気感や相手のちょっとした仕草から感じ取るものもあります。AIは、その臨場感を再現できません。
その場にいた人間にしかわからないため、取材記事やインタビュー記事は人にしか書けないジャンルです。
現役WebライターがAIを使ってみた体験談
近年のAIの普及に合わせて、筆者自身もAIを使うようになりました。
ここからは、実際に現役ライターがAIを使ってみて感じた良かった点と悪かった点を詳しく解説します。
AIを使ったライティングに興味がある方や仕事を取られないか不安な方は必見です。
【結論】全部AIに任せると低品質なコンテンツになる
AIにほとんど全部の執筆を任せてみたことがありますが、かなり低品質な記事になりました。薄っぺらい内容で説得力がなく、情報が間違っていることも非常に多かったです。
AIに任せた記事は、同じ語尾が3回続かないようにするといった基本のライティングルールも守れていませんでした。文法的には合っているものの、読みにくく、理解するのが一苦労。
やっぱり人の手が必要だと実感しましたね。とにかく記事を量産したいなら、AIに任せてもいいのかもしれませんが、多くの人の心を動かすような記事やSEO的に良い記事を作るなら、AIに任せてはいけません。
AIに細かく指示すればいいのでは・・・？と思うかもしれませんが、なぜか途中で指示を無視して文章を生成することがあるんですよね。やっぱり、AIに正確な文章作成の仕事は頼めません！
AIを使って良かった点
- 分析などを任せて人にしか書けない部分に集中できる
- 自分にはない考えやアイデアを教えてくれる
- ふとした疑問をすぐに解決できる
AIにすべてを任せることはできないものの、もちろんライティングに良い影響も与えてくれます。
私が実際に使ってみて、便利だなと思った点を紹介します。
分析力はかなり高い
SEOキーワードを洗い出したり、構成を考えたりするのは本当に得意です。私は、AIを次のようなことに使っています。
- 上位表示サイトの分析
- 上位表示サイトの見出し抽出
- ペルソナの設定
- 構成案のベース作成
- 各見出しで書くべきことをメモしてもらう
特に、上位サイトの分析や見出し抽出は、非常に時間がかかります。自分がやるよりも早い上に、分析に関しては非常に正確です。
ペルソナの設定も非常に上手く、ターゲットキーワードで調べる読者の分析も得意です。そういう視点があったかと驚かされることが多いですね。あっぱれです。
そこから、構成案のベースを作ったり各見出しで必要な情報をメモしたりもできるので、AIを使うことでより効率よく記事を作成できるようになりました。
アイデアが思い浮かばないときに使える
AIは「何を書こう・・・」と悩んだとき、ヒントをくれる存在に。視点を変えるだけでも、切り口が広がります。
チャットGPTなどの生成AIは気軽に質問でき、求める答えをビシッと答えてくれます。
例えば、転職したい人向けに記事を書きたいけどネタが尽きた・・・そんなときに、何かいいネタない？と聞くと、たくさんアイデアを出してくれるんです。
また、ターゲットキーワードで上位を取るために、今ある見出しをどう改善したらいい？なんて質問もできます。そうすれば、リライトも簡単になりますよね。
見出し内で例を出したいときにも、AIに聞けばわかりやすい例えを教えてくれます。
このように、ライターをやっていて感じるふとした疑問をすぐに解決できるのも、AIの大きなメリットです。私は気になることがあると、モヤモヤしてしまうタイプなので、AIは非常に役立っています。
見出しやタイトルを考えるのが上手い
キャッチーな見出し案をたくさん出してくれるのも助かります。精度も高くて「なるほど」と思えるものばかり。
私に足りない語彙力を補ってくれるような存在で、しっくりくるタイトルや見出しを考えてくれることが多いです。
また、何パターンか出してもらったり読者のターゲットをより絞ったりすると、さまざまなアイデアを出してくれます。
例えば、ターゲットキーワードを前半に入れる、35文字以内といった条件を出すこともでき、これだ！と思うタイトルや見出しを考えてくれるので非常に便利です。
AIを使って悪かった点
AIを実際に使って感じた、マイナスな点は次の3つです。
- こちらから情報を与えて細かく指示しないとミスが多い
- 人間ならしないような不自然なミスをする
- AIとのやり取りで時間が取られる
AIは機械ですが、ミスも多いのがデメリットです。私が実際に使ったときに感じた、AIの悪かったポイントを詳しく紹介します。
こちらから情報を与えて細かく指示しないとミスが多い
プロンプトがざっくりしてると、ズレた内容が返ってきます。プロンプトとは、AIに出す指示の内容です。
AIは情報不足だと何もできないんですね。人なら、大まかな指示でもその真意や裏を読むことができますが、AIは結構間違った解釈をします。
AIは1から10まで言わないとわかってくれないと理解しておかないと、たまにイライラしちゃいます。
人間ならしないような不自然なミスをする
「これ、絶対人間なら書かないだろ・・・」という表現もちらほら。特に言い回しや敬語は注意が必要です。
最初の文章と次の文章で言っていることが真逆、なんていうことも頻発します。
漢字や誤字などのミスはほとんどありませんが、内容が事実と違ったり表現が統一されていなかったりなどのミスは本当に多いです。
AI特有の独特なミスが多く、予想外のミスを発見するので必ず人間のチェックが必要です。
AIとのやり取りで時間が取られる
AIを使って記事を書いていると、普段なら発生しない確認や修正作業が必要になります。そのため、結局仕上げに時間がかかってしまうことも。
時短どころか手間が増えたこともあります。AIに指示をわかってもらおうと一生懸命説明して、30分ほど時間を使うこともありました。
1人でやった方が早かったと後悔することもあったので、AIを上手く使いこなすことが大切です。
ライターがAIを使うメリットとデメリット
ライターがAIを使うメリットとデメリットは、次のとおりです。
| メリット | ・分析などを任せて人にしか書けない部分に集中できる ・自分にはない考えやアイデアを教えてくれる ・ふとした疑問をすぐに解決できる |
| デメリット | ・情報の正確性や文章ミスのチェックに時間がかかる ・無料プランだと使用制限があり精度が低いことがある ・AIで作った文章だとバレる可能性がある |
私がAIを使ってライティングした経験から、ライターがAIを使うのメリットとデメリットを詳しく紹介します。
ライターがAIを使うするメリット
- 分析などを任せて人にしか書けない部分に集中できる
- 自分にはない考えやアイデアを教えてくれる
- ふとした疑問をすぐに解決できる
AIは分析やアイデア出しなど、ライティングに必要な一部の作業を任せるのがおすすめです。
また、記事を作成する際に出てくる疑問を解決する際にも役立ちます。
分析などを任せて人にしか書けない部分に集中できる
リサーチをAIに任せれば、本当に書きたい部分に時間を使えます。
例えば、記事の構成の半分程度の作業量をAIにお願いし、実際の執筆部分を自力で行います。私の場合はAIにある程度任せたら、記事作成にかかる時間が2～3時間程度短縮できるようになりました。
そして、記事作成時間を短縮できれば、その分心を動かす文章や人間味のある文章に時間をかけられます。
そのため、いつもより読者の心に届く良い文章を書けますよ。
自分にはない考えやアイデアを教えてくれる
自分の知識の枠外にある視点が得られるのは、AIの大きな魅力です。私も実際に使って感じましたが、目から鱗のアイデアをもらえます。
これまで1人で煮詰まりながら記事を書いていたのが、スタッフが1人増えたような気分になります。
より多くの視点から内容を考えられるので、自分1人では作れなかった記事を書けるようになっておすすめです。
ふとした疑問をすぐに解決できる
いちいち検索するより、AIに聞いたほうが早くて便利です。私はチャットGPTを使用していますが、本当にすぐに回答が返ってきます。
また、前に聞いたことを覚えてくれているので、前回の回答や私の求める答えもしっかり汲んでくれます。
AIを使うと、本当にもう1人仲間が増えた気分になるので、心強いパートナーが欲しい方にもおすすめです。
ライターがAIを使うデメリット
ライターがAIを使う際のデメリットは、次の3つです。
- 情報の正確性や文章ミスのチェックに時間がかかる
- 無料プランだと使用制限があり精度が低いことがある
- AIで作った文章だとバレる可能性がある
デメリットを知っておくことで、AIライティングでのミスを防ぐことができます。私の経験も踏まえてライターがAIを使うデメリットを詳しく解説します。
情報の正確性や文章ミスのチェックに時間がかかる
AIの出力内容を信じすぎるのは危険。裏取りとチェックは必須です。AIはまるで本当のことかのように、嘘を言うことがあります。
また、不自然な言い回しや表現も多く、これらのチェックに時間がかかるのが大きなデメリットです。
私はAIで生成した記事の文章をチェックする仕事をしたことがあります。1記事あたり最低でも2時間ほどはかかりました。
自分ですべて記事を書いた場合は、修正やチェックに2時間もかかることはないので、時間の無駄になりますね。
無料プランだと使用制限があり精度が低いことがある
頻繁に使いたいなら、有料プランを検討する必要があります。
無料プランだと、何往復かしたあとに精度の低いモードに切り替わってしまいます。そうなると、もう使い物になりません。返答も短く、情報の正確性も一気に落ちるので要注意です。
私の場合は、作業の一部をAIに頼んでいるので、無料プランでも問題なく使えています。しかし、多くの作業をAIに頼む方やライター業務以外でもAIをよく使う方は、有料プランを検討しましょう。
料金も含め、おすすめのAIライティングツールは以下の記事で詳しく紹介しています。有料と無料の両方を紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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AIで作った文章だとバレる可能性がある
AIで作った文章は、やはり違和感があります。AIが書いたとわかった途端、読者は離れていきます。
そうなると、SEO的にも評価が下がってしまいます。
また、AI任せの気持ちの感じられない文章は、Googleにもバレる可能性が高いです。読者に必要のない記事とみなされたら、SEOでも良い評価をもらえません。
すべてAIに任せることはせず、あくまでも記事の大半を自分で書くようにするのがおすすめです。
ライターはAIを上手く使えば仕事を取られることはない
AIがどれだけ進化しても、ライターの価値がなくなるわけじゃありません。むしろ「AIにできないこと」に特化すれば、今以上に活躍の場が広がります。
また、AIと共存することで、文章の質もスピードも上げることが可能です。むしろ、これからの時代、AIを味方につけたライターが選ばれていくはずです。
実際に私も、ここ数年でAIを使ったライティングを始め、作業効率もクオリティも一気にアップしました。AIを敵とみなさず、上手く使ってライターとしてのスキルをさらに磨いていきましょう。
実際にAIを活用したい方は次の記事がおすすめです。リアルな活用法を実体験をもとに紹介しています。
ライターは、AIにペルソナ設定や記事の冒頭文の作成などのサポートをしてもらうことで、時短しながら高クオリティの記事を書くことができます。 しかし、今まで自力で記事を書いてきた人にとっては、AIを使うのは面倒くさそう、機械っぽい文章にな[…]
